居座り入院2審も「退去」 68歳男性に命令
読売新聞(2008年12月3日)
名古屋高裁
消灯後大音量でTV 自ら車運転して外出
必要がないのに4年余りにわたって入院を続けているとして、岐阜県羽島市の同市民病院が同県内の男性(68)を相手取り、病院からの退去などを求めた訴訟の控訴審判決が2日、名古屋高裁であった。岡光民雄裁判長は、男性に退去を命じた1審・岐阜地裁判決をほぼ支持し、男性に改めて退去を命じるとともに、未払いの診療費約64万円の支払いを命じた。
病院側代理人の弁護士は、「このような訴訟はまれだが、表面化していない同種事例は決して少なくないと思われる。目に余る行為については毅然とした対応を取るべきだと考えた」と話している。
判決によると、男性は2002年11月に急性心筋梗塞と診断され、右ひじから心臓カテーテル検査と冠動脈形成手術を受けた。病院は04年7月、通院治療が可能だとして、男性に退院するよう通知したが、男性は「手術で神経障害を負った。病院に損害賠償義務がある」と主張し入院を続けた。
今年4月の1審判決は、病院側に医療ミスは無いと認定したうえで、男性の病状について「日常生活に大きな支障はなく、通院治療が可能」と指摘。「患者は速やかに病室から退去する義務を負う」との判断を示し、男性に退去を命じた。同高裁もこの判断を全面的に支持した。
病院側によると、男性は1審判決後も病室に居続けている。消灯時間後も大音量でテレビを見たり、カップラーメンやコンビニ弁当を食べたりする生活を続け、自ら車を運転して外出することもある。ほかの患者や看護師からは、「怖い」「男性のいる病棟を担当したくない」などとストレスや苦痛の訴えが寄せられているという。医療現場での患者側の行為を巡る紛争では、今年2月、埼玉県内の公立病院が患者家族に対し、院内で大声を出したり、医師を中傷したりする行為をやめるよう、さいたま地裁支部に仮処分を申請し認められたケースなどがある。
病院側、強制執行協議へ
名古屋高裁が1審に続いて男性への退去命令の仮執行を認めたことを受け、病院は判決確定を待たず、裁判所側と週内にも退去の強制執行に向けた協議に入る。代理人は、男性が今後指定された期日までに退去しない場合は、警察に協力を求める可能性があるとしている。
1審で敗訴した男性は、控訴と同時に、退去命令の仮執行の停止を岐阜地裁に申し立てて認められた。
しかし、法曹関係者によると、男性側が今後、この日の判決に対して同様の申し立てを行っても認められる可能性は少ないという。
民事訴訟法は、2審判決が認めた仮執行を停止できる要件を、1審判決の場合よりも厳しく定めている。1審判決の仮執行は、2審で判決が覆る可能性がわずかでもあれば停止が認められるが、高裁判決については、最高裁で破棄される可能性があると認められなければならない。
病院側代理人の弁護士は「業務に大きな支障が出ており、一刻も早く病院に平穏を取り戻す必要がある」としている。一方、男性は判決後、「知人と相談して今後の対応を決めたい」と話した。
ここまで引用
今でもこんな実態があるのですね、びっくりです。
普通は3ヶ月でほぼ強制的に退院させられます。勿論例外処置はありますが。
もう少し入院を続けたら、きっと回復するだろうと予想される患者さんも、否応無く転院させられる場合も少なくありません。
たとえば人工透析で入院している患者さんで胃ろう= いろう(意識が無い状態で口から食物が食べられない場合、直接胃に体外から食物と同じにした流動食を入れる)で、患者さんを動かせないような場合とか、その他特殊な場合は、入院が長くなる場合がありますが、この記事の場合は少し横着すぎます。
ここまで放置していた病院にも責任の一端はあります。ベットを占有し入院出来なかった患者さんが入院出来なかった場合もあったでしょう。
昭和30年代の終わりから60年代にかけて、未だ今に医療保険制度が未整備な部分があった頃には、入院した病室に堂々と自分宅の表札を上げている輩がいた時代でしたが、今、まさかこんな事がある、とは思いもしませんでした。
100%自費での入院でも許されません。
法的強制退去を即刻とるべきでしょう、4年間は長すぎました。


